外付けファインダーを使って撮影
最近外付けファインダーを2つほど購入した。
外付けファインダーを購入したからといって写真が明らかに上手くなるわけでは無いが、間違いなく撮影が楽しくなった。
今回は何故外付けファインダーを使うことで撮影が楽しくなったのかについて書きたいと思う。
【この記事はこんな人にオススメ】
- メリットデメリットが知りたい方
- どう撮影体験が変わったかが知りたい方
- オススメの外付けファインダーが知りたい方
何故外付けファインダーを使おうと思ったか
僕が外付けファインダーを使おうと思ったのは、カメラマンでありYoutuberの渡部悟さんのチャンネル2Bチャンネルのある動画に影響をされたからだ。
まずはこのYoutube動画を観て欲しい。
これはLIVE配信で、ゲストの写真屋 萩庭啓太さん、映像プロデューサ 石井朋彦さん、渡部さんの3人が視聴者の質問に答える切り取り動画なのだが「写真は距離で撮る」という話に興味が沸き自分で実践してみたくなったのだ。
ただ萩庭さん指導で石井さんが実践している目測で距離を決めて撮影をする方法はレンジファインダー式のカメラが必要になる。
その方法とは
- 被写体を見つける
- 撮りたいSS(シャッタースピード)とF値(被写界深度)をカメラでセットする
- 自分の撮りたい被写体を決め目測で距離を測る
- レンズのピントリングを回し目測で得た距離をセットする
- 一瞬でファインダーを覗きシャッターを切る
※好きな距離をセットしておき、被写体を見つけたらその距離に近づいてシャッターを切る手順もある。
このような手順になるのだが一眼レフやミラーレスでは実践し辛い。
なぜなら…
- 最近のコマンドダイヤル式のカメラだとSS、F値も事前にセットしておくことがしづらい
- 一眼レフのフォーカシングスクリーンやミラーレスのEVFではピントを合わせないと被写体が見えないので、OVF(素通しのファインダー)を使わないと距離を測る勉強がしづらい
- 一部のAFレンズは距離のメモリ表示が無いので目測で得た距離をレンズにセットすることが出来ない
でも幸いにも私が使っているFUJIFILMのカメラ+Voigtlanderのレンズはミラーレスだがそれがしやすいのだ。
理由はカメラはシャッタースピードダイヤル、レンズはマニュアルフォーカスなので、カメラを上から見た時にシャッタースピード値、F値、そして距離が一目で分かるようになっている。
これに外付けファインダーを使えば、EVFを見ないで撮影をすることが出来る。
上で説明した目測で距離を決めて撮影をする練習が出来るし「これはしっかり撮りたい」という場合ははEVFで撮ることも可能だ。
私が購入した外付けファインダー
外付けファインダーを使った撮影をしてみたいと思ったのは良いが、僕は持っていないので新たに購入しなければならない。
知ってはいたが外付けファインダーって意外と高いんだよね。
高い外付けファインダーを買ったのは良いが、結局僕にはこの撮影方法は向いていないと分かりすぐにメルカリで売るというのは避けたい。
出来るだけ安価な商品が欲しいと思いメルカリで中古品を探した。
すると試すには丁度良いお手頃な外付けファインダーが見つかった。
出品者自作外付けファインダー
これはレンズを写ルンですのファインダーを流用、ボディを3Dプリンタで加工した商品だ。
焦点距離は40mm用。
なんと価格は1,980円!
この値段だったら商品がダメダメでも、外付けファインダーを使った撮影が僕にに合わなくても後悔をしないだろうと思いポチった。
そして商品が届いたのだが、予想以上に良いモノだった。
- 外観的に安っぽさは無い
- 軽量コンパクトだが頑丈で簡単には壊れなさそう
- レンズはプラスティック製なので決してクリアでは無いが見難くはない
- ブライトフレームは無い
- 唯一の欠点はアクセサリシューの取付部が緩く簡単に外れそう
早速X-E4+Ultron 27mm F2.0(35mm換算41mm)に取付けて撮影をしてみたが、外付けファインダーの宿命である近距離の撮影はパララックスの問題で使いづらいがそれ以外は充分に使えると思った。
懸念していた外付けファインダーを使った撮影も僕には合いそうなことが分かったので、即ステップアップを決意し新たな外付けファインダーを購入することにした。
RICHO GV-3
これはRICHO GR3x用の40mm外付けファインダーだ。
楽天で中古品を購入、価格は新品だと25,000円ぐらいするが中古なので若干安価な23,000円、ポイント使用で19,000円で購入した。
この商品は
- 外観的には普通
- 軽量コンパクトだが頑丈で簡単には壊れなさそう
- レンズがガラス製なのでとてもクリア
- ブライトフレーム付き
- これもアクセサリシューの取付け部が緩い
これも近距離の撮影はパララックスの問題で使いづらいが、それ以外は最初に買った外付けファインダーよりすべての面で上だったので格段に使いやすくなった。
特にブライトフレームの有無が大きく「世界を切り取る感」を得られて気持ちの良い撮影体験に繋がった。
なおアクセサリシューが緩い問題は、GV-3側シュー取付部にシールを貼って僅かな隙間を埋めるようにしてガッチリと固定出来るようになった。
目測で距離を決めて撮影をする体験
では「目測で距離を決めて外付けファインダーを使って撮影する」方法を体験した感想はこんなところだ。
とにかく楽しい
1番楽しい理由はカメラ任せじゃなく自分でカメラを操作をしていることだが、他にも言葉で表現出来ないような楽しさがある。
いままでの撮影方法はEVFを見て撮影をしているので、ほぼ写真が完成した状態を見てシャッターを切っていた。
しかしこの撮影方法だと完成した状態を見ないでシャッターを切ることになる。
よって背面液晶か自宅のPCのモニターを見るまでは、どんな写真に仕上がっているのかが分からない。
これはフィルムカメラで撮影した時と同じ「撮影後の答え合わせをする楽しみ」が残っているということ。
外付けファインダーを使うことでフィルムカメラ時代の楽しみを思い出させてくれる。
自分の撮影技術が上がる(気がする)
この外付けファインダーを使った撮影は失敗が多い。
ピントは微妙に外れてるし、パララックスの関係で撮影時に外していた背景が入っていたり逆に被写体が切れてしまっていたということもある。
でもきっとこれらの問題は慣れが解決してくれると思う。
事実、この撮影を始めて初回より2回目、2回目より3回目の方が歩留まり(成功率)が良くなった。
まだまだ練習途中で自分の納得できる写真を撮るにはほど遠いが、このまま続けていけばきっとお気に入りの写真が撮れるようになるはず。
予想外の名作(迷作)が撮れる
上で「ピントが微妙に外れてるし」と書いたが、その写真が意外と良い場合がある。
ピントの微妙な外れにより柔らかい絵となり、まるでフィルムで撮ったような絵になるのだ。
1枚目の写真はX-T5+NOKTON 35mm F1.2の組み合わせでフィルムシミュレーションをクラッシックネガで撮ったのだが、フィルムカメラで撮ったように見えませんか?
ちなみに他の写真はやや絞ってパンフォーカス気味で撮影をしています。
インスタにアップした写真なので2:3を4:5にトリミングした以外はほぼ撮って出しです。
まとめ
今回紹介した外付けファインダーを使った撮影方法は、誰にでも合うとは言えないし、撮影機材を選ぶので是非やってみて欲しいとは言えない。
でも何年も写真撮影をしていると、「撮影場所はいつも同じ」,「撮影機材が同じ」,「生活リズムから撮影時間帯がいつも同じ」とマンネリ化してしまい撮影自体がつまらなくなってしまう。
最終的には写真撮影が趣味じゃなく、カメラやレンズを集めるのが趣味になりかねない。
そうならないためにも色々な撮影方法を試してみる価値はあると思う。
僕は今回の撮影方法を試してまた撮影が楽しくなった。