難聴の親父
うちの親父は重度の難聴だ。
家族とのコミュニケーションは長年の付き合いもあり何とか出来ている。
しかし困っているのは誰かが訪問してきた時だ。
呼び出しブザーが鳴っても聞こえないのである。
親父は通販が好きなのだが、商品が配達される→呼び鈴を押しても聞こえないので出てこない→不在票がポストに→毎回郵便局やヤマトへ取りに行っている。
毎回こんな感じだ。
そこで親父は宅配BOXの設置を検討したようだが、それでは部分的にしか解決しない。
人が訪ねてきたのに気がつかないのは色々と問題がある。
万が一お隣さんが火事で、逃げるよう言いに来てくれても気が付かないなんてことがあっては困る。
だから僕は人間の5感の聴力以外で人が訪ねてきたことが分かる対策を考えた。
それが今回紹介する「人感センサー送信機」と「受信チャイム」である。
【この記事はこんな人にオススメ】
- 家族、または本人が難聴で人が訪ねてきた事が分からず困っている人
- 防犯対策を検討している人
- 家族に痴呆症患者がいて徘徊することに困っている人
2つの製品で何が出来る?
この2つの製品では主にこの3つの用途として使用が出来る。
- 訪問者の呼び鈴として
- 不審者の通知
- 特定の人やペットが玄関等を出た場合の通知
次にこの製品の具体的な使い方を説明しよう。
実際に我が家で行なっている使い方だ。
目的は上記のとおり難聴の親父でも訪問者が来た時に、音とLED光で分かるようにすること。
各機器は「人感センサー送信機」を玄関上部に、「受信チャイム」を玄関室内,リビング,キッチンの3箇所に設置をする。
訪問者が玄関に来ると、人感センサー送信機が反応し信号を送信、設置した3つの受信チャイムが音と赤いLEDライトが点滅を繰り返し知らせてくれるといった感じだ。
各機器の特徴
では次に各機器の仕様というか特徴を説明しよう。
人感センサー送信機
人感センサーは熱に反応する。
検知出来る範囲に人が止まったり横切ったりすると信号を送る。
その他細かな特徴はこんなところだ。
- 受信チャイムまでの距離は屋外見通し距離で最大180m
- 相手側が金属なら取付部にマグネットが埋め込んであるので、そのまま装着が出来る
- 相手側が非金属ならねじ取付穴が空いているのでねじで装着するか両面テープで装着をする
- 角度調整は上下方向のみ可能
- 検知範囲の調整はプラスチックの板をスライドさせて行う
- 検知能力は2段階で調整が可能
- 電源は単4電池2本、もしくはオプションのACアダプター
- 電池の場合1日10回反応して1年間使用可
- 電池のパワーが減るとランプで知らせてくれる
- 各種設定は電池BOX内のスイッチで行う
受信チャイム
信号を受信すると音とLEDライトで知らせてくれる。その他細かな特徴はこんなところだ。
- 人感センサー送信機1つに対し受信チャイムは複数設置出来る(無制限)
- IP55相当で屋外の雨でも設置OK
- 近隣で同じ人感センサーを使っていた場合を考慮し被らないよう256チャンネルある
- 音は全部で64種類(音声やチャイム)
- ボリュームは無段階で調整が出来る
- 光はかなり明るい
- 光は「点滅」、「下から上に流れる」の2種類
- 音の種類、光の表示は受信チャイム毎に設定が出来る
- 音だけ、光だけが設定出来る
- 音と光が発する時間は「1回のみ」「30秒間」「60秒間」「ボタンを押すまで鳴り続ける」を選択できる
- 音と光の発する時間を別で設定することは出来ない
- 電源は単2電池3本、もしくはオプションのACアダプター
- 電池のパワーが減るとランプで知らせてくれる
- 各種設定は電池BOX内のスイッチで行う
我が家の設定
試行錯誤を繰り返し、設置後1週間でようやく設定が決まった。
設置場所
人感センサーは呼鈴スイッチの手が届かない真上、別で用意した金属プレートを両面テープで貼り付けて本体マグネットの磁力で固定した。
電源は電池にしたので、交換が出来るよう脱着が出来るようにした。
受信チャイムは玄関室内,リビング,キッチンの3箇所に設置、玄関室内にしたのはすりガラスからLEDランプが激しく光るのを見えるようにして、犯罪者が来た時に「この家は防犯対策を徹底している」と思わせる演出のため。
電源は玄関はACアダプター、キッチンとリビングは電池駆動にした。
2ヶ所を電池駆動にした理由は寝室や書斎へ持って行けるようにしたかったから。
設定
各種設定はこんな感じ
- センサーの反応は「弱」を選択
- 音は最大音量が出る普通の呼出音「ピンポーン」を選択
- 光は「点滅」を選択
- 玄関は音と光「1回のみ」
- リビングは音と光「30秒間」
- キッチンは光のみで「30秒間」
予期せぬ問題が発生
取り付け後3週間経過したが、当初の目的は100%達成出来た。
誰かが訪問しても確実に分かるようになり父親も大満足だった。
しかし1週間経過して親父がこんなことを言い出した。
「夜中に詐欺にあう」と…
どういうことかというと、近所に住み着いている野良猫が夜な夜なセンサーを横切るために爆音と爆光が発生されてしまうのだ。
その対策として玄関上に設置して下向きに検知していたセンサーを、玄関の対面にある植木にセンサーを収めるBOXを作りその中に収納して水平方向で検知出来るようにした。
こうすることで野良猫が玄関を通っても検出範囲の下をくぐることになり反応しなくなった。
1週間検証したが野良猫が検出されたのはゼロ、もちろん人は確実に検出する。
まとめ
最近東京周辺で発生している闇バイトによる強盗等が頻発している。
「あれは都会で発生している事件だからこんな田舎なんて関係ない」と考えている方もおられるかもしれないが、特殊詐欺のように東京で発生していた事件はいずれ地方へ回ってくるのが世の流れである。
今回紹介した人感センサー送信機+受信チャイムは防犯的に使うことも出来るのでオススメだ。
ちなみに人感センサー1つに対して複数の受信チャイムを使える商品は、検索したが僕が購入した以下の製品しかヒットしなかったことをお伝えして本記事を終わろうと思う。